紫外線は季節でどう変わる?一年中UVケアが必要な理由をデータで解説

紫外線の量は夏がピークですが、シワやたるみに関わるとされるUVAは春から秋も高く、冬もゼロにはなりません。月別UVインデックスの傾向を表で整理し、一年中のUVケアが理にかなう理由をやさしく解説します。

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この記事のポイント

  • 紫外線の量は春から増えて夏にピークを迎え、秋冬に弱まる山なりの変化をしますが、冬でもゼロにはなりません。
  • 赤くなる日やけに関わるUVBは夏に集中する一方、光老化に関わるとされるUVAは季節による量の差が比較的小さいと報告されています。
  • だからこそ「日焼け=夏」ではなく、量が落ちにくいUVAを基準にした一年中のUVケアが理にかなっています。

「日焼けは夏のもの」と考えて、秋や冬になると日やけ止めをお休みしていませんか。けれど紫外線には性質の違う二つの種類があり、片方は一年を通してあまり量が変わらないと報告されています。この記事では、季節ごとの紫外線量の傾向と、なぜ一年中のUVケアが大切とされるのかを、データをもとにやさしく整理します。

そもそも紫外線は季節でどう変わるの?

紫外線の量は、春から増えて夏にピークを迎え、秋から冬にかけて弱まる、という山なりの変化をします。地表に届く紫外線の強さは「UVインデックス」という0から11+までの数値で表され、気象庁が全国の観測値やオゾン量をもとに公開しています。この数値が大きいほど、短い時間でも肌への影響が大きくなると考えられています。

紫外線が夏に強まるのは、この時期に太陽の高さ(南中高度)が高くなるためです。太陽が高いほど日ざしが大気を通る距離が短くなり、途中で弱められる量が減って地表に届きやすくなります。加えて日照時間も長いので、一日の合計としても夏に量が積み上がります。傾向としては7〜8月がもっとも高く、真冬の1〜2月はその数分の一まで下がります。

UVインデックスには対策の目安もあり、一般に数値が3以上になると日ざしを避けたり日やけ止めを使ったりといった工夫がすすめられ、8以上では強い時間帯の外出に注意、とされています。ここで大切なのが、本州の平地でも春の3〜4月にはすでに3を超える日が増えてくるという点です。「夏になってから」ではなく、この立ち上がりの時期からケアを始めておくと無理がありません。

ただし見落としやすいのが、冬でも紫外線がゼロにはならないという点です。晴れた日や、雪・水面からの反射がある場所では、思っているより届いていることがあります。また量には地域差もあり、一般に南の地域ほど強く、沖縄と北海道では年間の量に2倍ほどの開きがあるとされています。同じ月でも、住む場所や標高によって体感は変わってきます。


なぜ「日焼け=夏」だけでは足りないの?

地表に届く紫外線がUVAとUVBという二種類に分けられ、この二つが季節でまったく違う動き方をするからです。ここが、名前や季節のイメージだけでは気づきにくいポイントになります。

UVBは波長が280〜315nmほどと短く、肌が赤くなる日やけ(サンバーン)に関わる紫外線で、主に表皮に届くとされています。波長が短いぶん上空のオゾン層や太陽の高さの影響を受けやすく、太陽が高くなる初夏から盛夏に集中します。真夏にヒリヒリと赤くなるのは、このUVBの働きが大きいと考えられています。

一方のUVAは波長が315〜400nmほどと長く、シワやたるみといった光老化に関わるとされ、波長が長いぶん肌の奥(真皮)まで到達するとされています。UVAはオゾン層に吸収されにくく、雲やガラス窓も通り抜けやすい性質があります。そのため季節による量の変化が比較的小さく、春から秋まで高い水準が続き、冬でもある程度は届いています。地表に届く紫外線の大部分をUVAが占めるという指摘もあります。

ここに、多くの人が見落としている読み替えがあります。赤くなるUVBのピークと、じわじわ蓄積するUVAが高い時期はずれているのです。だから夏だけを警戒しても、春・秋・冬に浴びているUVAは取りこぼしてしまいます。一年中のUVAへの備えが語られるのは、このためです。


月別の紫外線量はどんな傾向?

春先の3〜4月から急に増え始めるのが、月別で見たときの特徴です。「まだ日ざしは弱いから」と油断しやすい時期に、紫外線はすでに立ち上がっています。おおまかな傾向を表にまとめました(数値は本州の平地を想定した目安で、地域・天気・年によって変わります)。

時期UVインデックスの目安UVB(赤くなる)の傾向UVA(光老化に関わるとされる)の傾向
1〜2月(真冬)1〜2かなり弱い弱まるがゼロではない
3〜4月(春)3〜6増え始めるすでに高めに立ち上がる
5〜6月(初夏)6〜8高い高い
7〜8月(盛夏)8〜9ピークピーク
9〜10月(秋)3〜6下がっていくまだ比較的高い
11〜12月(初冬)1〜2弱い弱まるが残る

表からわかるのは、UVBが「夏の山」なのに対し、UVAは山の裾野が春と秋に長く広がっているということです。UVインデックスは主に肌が赤くなる作用を反映した指標なので、この数値が下がった秋冬でも、UVAは相対的に残っていると考えておくと安心です。


曇りや室内なら安心なの?

曇りの日でも、窓のそばでも、UVAは届いています。天気が悪いと紫外線をあまり感じませんが、薄い雲を通しても紫外線の一部はそのまま抜けてきます。とくにUVAは雲に弱められにくく、どんよりした日でも一定量が地表まで届くとされています。

さらにUVAは窓ガラスを通り抜けやすいという性質があります。ふつうの板ガラスはUVBの多くを遮る一方で、UVAはある程度通してしまうため、日当たりのよい部屋や運転中の車内でも受けていることがあります。実際、屋外での仕事や運転で顔の片側に長く日ざしを受け続けた人に、左右で見た目の差が見られたという報告もあります。「室内だから」「曇りだから」と決めつけず、日ざしのある場所で長く過ごす日は備えておくと安心です。


一年中のUVAケアはどう考えればいい?

季節や天気で量が落ちにくいUVAを基準にするのが、通年のUVケアを考えるときの軸になります。夏のピークに合わせるのではなく、一年を通してそこそこ届いている前提に立つ、という考え方です。

日やけ止めの表示では、SPFは主にUVB、PA(+の数)は主にUVAへの目安を示しています。UVAを意識するなら、SPFの数字だけでなくPAの表示もあわせて確認すると選びやすくなります。ただしSPFやPAは決められた試験に基づく値で、完全に防ぐことや塗り直し不要を意味するものではありません

見落とされがちなのが塗る量です。試験では肌1平方センチあたり2mg(顔全体でおよそ0.8g)という量で測られますが、実際にはこれより薄く塗っている人が多いと指摘されています。量が少なければ、表示ほどの働きは期待しにくくなります。だからこそ、やや多めにムラなく塗り、汗や皮脂で落ちる2〜3時間ごとを目安に塗り直すことがすすめられます。日やけ止めに加えて、帽子・日傘・衣類・サングラスといった物理的な工夫を組み合わせると、無理なく続けやすくなります。肌の状態が気になるときや刺激を感じるときは、自己判断せず皮膚科などの専門家に相談するのも一つの方法です。


研究・参考情報

紫外線の季節変化については、気象庁が全国のUVインデックスを月別・地域別に公開しており、夏に強く冬に弱いという傾向と、冬でもゼロにはならないことが確認できます。環境省の資料でも、UVAが波長の長さゆえに肌の奥まで届きやすく、光老化に関わるとされる点が整理されています。

また、顔の左右差から日ごろ浴びているUVAの蓄積を評価した研究では、長い年月のUVA曝露が肌の見た目の変化と関係する可能性が報告されています。いずれも、日々の少しずつの積み重ねという視点の大切さを示すものです。ここで紹介した内容は一般的な知見であり、効果や安全性を保証するものではありません。


まとめ

  • 紫外線の量は春から増え夏にピーク、秋冬に弱まる山なりの変化をするが、冬でもゼロにはならない。
  • 紫外線にはUVAとUVBがあり、赤くなるUVBは夏に集中する一方、光老化に関わるとされるUVAは季節差が小さく春〜秋も高い。
  • UVインデックスが下がる秋冬でも、UVAは相対的に残っていると考えておく。
  • 通年のケアは量が落ちにくいUVA基準で、SPFに加えPA表示も確認する。
  • 日やけ止めはやや多めに、2〜3時間ごとに塗り直し、帽子や日傘などと組み合わせる。

監修・確認

ORIA Journal 編集部 編集部

ORIA Journalは、紫外線とスキンケアに関する誠実で分かりやすい情報を届ける編集部です。記事は編集部が作成し、薬機法・景品表示法の観点から表現上のリスクを確認したうえで公開しています。

よくある質問

冬でも日やけ止めは必要ですか?

冬は紫外線の量そのものは大きく下がりますが、ゼロにはなりません。とくに光老化に関わるとされるUVAは季節による差が比較的小さく、冬でもある程度届いていると報告されています。晴れた日や雪の反射がある場所、窓際で過ごす時間が長い日などは、無理のない範囲でケアを続けておくと安心です。

UVAとUVBは何が違うのですか?

どちらも地表に届く紫外線ですが、性質が異なります。UVBは波長が短く主に表皮に届き、肌が赤くなる日やけに関わるとされ、夏に集中します。UVAは波長が長く肌の奥(真皮)まで到達するとされ、シワやたるみといった光老化に関わると考えられています。UVAは雲や窓ガラスも通りやすく、季節による量の変化が小さいのが特徴です。

SPFとPAはどう見分ければいいですか?

SPFは主にUVB、PA(+の数)は主にUVAに対する目安を示す表示です。UVAを意識したいときは、SPFの数字だけでなくPAの表示もあわせて確認すると選びやすくなります。ただしどちらも決められた試験に基づく値であり、完全に防ぐことや塗り直し不要を意味するものではありません。

日やけ止めはどのくらいの量を塗ればいいですか?

試験では肌1平方センチあたり2mg、顔全体でおよそ0.8gという量で測られています。実際にはこれより薄く塗っている人が多いとされ、量が少ないと表示ほどの働きは期待しにくくなります。やや多めにムラなく塗り、汗や皮脂で落ちる2〜3時間ごとを目安に塗り直すのがおすすめです。

室内にいれば紫外線は気にしなくて大丈夫ですか?

室内でも窓のそばでは注意が必要です。UVAは窓ガラスを通り抜けやすい性質があるため、日当たりのよい部屋や運転中の車内では届いていることがあります。長時間そうした場所で過ごす日は、日やけ止めやカーテン、UVカット機能のある製品などを組み合わせて備えておくとよいでしょう。

参考文献

  • 気象庁. 「紫外線のデータ集(日最大UVインデックスの月別累年平均値・年間推移)」. 気象庁ホームページ. https://www.data.jma.go.jp/env/uvhp/info_uv.html
  • 環境省. 「紫外線環境保健マニュアル 2020(2020年3月改訂版)」. 環境省. https://www.env.go.jp/content/900410650.pdf
  • Mac-Mary S, Sainthillier JM, Jeudy A, et al. "Assessment of cumulative exposure to UVA through the study of asymmetrical facial skin aging." Clin Interv Aging. 2010;5:277-284. PMID: 20924436 — https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC2946854/

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の効果・効能を保証したり、医学的な診断・治療を目的とするものではありません。肌の状態やトラブルにお悩みの場合は、皮膚科などの専門医にご相談ください。

SUPERVISED BY ORIA Journal 編集部

本記事は公開されている学術情報をもとに編集部が作成し、専門知見をもとに内容を確認しています。診断・治療に代わるものではありません。

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